一元流鍼灸術

一元流鍼灸術の解説◇東洋医学の蘊奥など◇HP:http://www.1gen.jp/

金木犀


10月の声を聞くとともに必ずその甘い香りを放つ金木犀の花言葉は
「誠実」にちがいないと思う

暑い夏の太陽を留めるかのように燃え立つ曼珠沙華の底に潜む凄惨な秋の気配を、
その甘い香りで希望と喜びに変える金木犀は、
天高く馬肥ゆる秋へと胸を開かせ
空の高さと共にやってくる冬への準備へと
わが心を引き締め聳えさせていく

金木犀の甘い香りは夏の郷愁に向けて振られる最後のハンカチなのかもしれない。
ここを最後に
ここに励まされ
冬のさなかへと
私は
旅に出るのだから
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小児鍼について


子供が生まれるということはいちおう臓腑経絡が備わり自身で食事を消化吸収排泄することができるようになるということを意味しています。

ただ産後はまだまだ未熟であり、臓腑は備わっていても経絡はまだ充分に発達してはいません。それに加えて急激な成長過程にありますから、あたかも風船がふくらむように縦に横にと充満していきますので、経穴反応も現れにくく見にくいものです。

そのような状態を観察し、その脆弱で敏感な生命を導くために小児鍼は生まれました。すなわち成長しきった大人を参考にしていちおう経絡を想定した上で、経穴を探るのではなく線や面の生命の充実度のバランスを見極めることによって、体表からそれを整えていこうとしたわけです。


小児鍼には補う方法と瀉す方法とがあります。

生命力が外に外に溢れ出していくような子供の場合、ことに裏すなわち臍下丹田を中心とした臓腑の充実を図ることができない場合があります。そのため表面的な成長を抑えることとを手足を中心とした面や線をさすることで行います。これがいわゆるキーキー状態を瀉して落ち着かせ、睡眠に導入するという方法です。鍼やスプーンあるいは先のとがった小児鍼などを用いて、充満している部分や熱している部分を対象にさするようにします。

これに対して裏を立てて補うように行われる小児鍼もあります。これはさするという気持ちでするのではなく、温めるような気持ちで行います。

外に外に溢れ出してキーキー状態になっている子供も、実はその根の部分が弱いために生命力が溢れ出すことを押さえきれないとも考えられます。ですから本来的にはこの裏を充実させ温める小児鍼がより基本的でものであり、大切な手技であると言えます。


補う小児鍼は、冷えているところ生命力が弱いところに行います。基本的には道具を使わずに、手を当てるだけの方がよいでしょう。触れる部位がわかりにくい場合の基本的な手当の場所としては、頸の後ろとお臍があります。ここに温かい手を、気持ちが溢れるままに当てます。何の問題もない子供に対して行ってもかまいません。それによって深い安心と安らぎが子供の生命に生まれ、生命力の根が充実した落ち着いた子供に育っていきます。

ポイントとなる場処は、頭の付け根の頸とつながる部分・胴体の頸とつながる部分・腰・お腹です。

手を当てる時には心がそのまま手を通じて伝わります。ですから喜びをもって愛をもって温かい手で触れるということが大切です。不安がある時や心配事がある時などはそれを棚上げして、心を温かくしてから行います。子供のことを心配しているとしても、その心配している心そのものが子供の成長にとっては害毒になりますから、それを棚上げできるようにしなければなりません。それが親の努めの一つなのですね。

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