一元流鍼灸術

一元流鍼灸術の解説◇東洋医学の蘊奥など◇HP:http://www.1gen.jp/

死者を祀り生者は祭りする


東日本大震災から一周忌が過ぎ、遅ればせながら桜が咲き誇る季節となりました。

桜は咲き誇っているのでしょうか。生命の果てがその花びらに乗り、ひらひらと落ちるとき、私は津波に呑み込まれ非業の死を遂げた人々を思わずにはいられません。

桜はしかし、彼岸の岸を乗せて咲き誇っています。非業の死者の心を乗せて散り、生者がさらに盛んに生きることを励まして、桜は咲き散ります。

今、生きている生命はまさに奇跡であるとしか私には言えません。貴重な貴重な生命です。今日、四月八日ははなまつりの日、お釈迦様の誕生の日です。お釈迦様は誕生したときに天地を指さして「天上天下唯我独尊」と言われたと言い伝えられています。この生命よりも大切なものはない。死ぬときが必ずくるということを知らない人はいない。だからこそ、この生命こそが大切。唯我独尊。このことを私は奇跡であると思うのです。

その奇跡を祝い踊る、それこそが生命のありようであり、そのためにこそ死者と生者とは悲しいですけれども、厳しく別れを告げる必要がある。そこが祀りが必要な理由であり祭が必要な理由があります。

日本は、大自然による災禍の非常に多い国です。何千年何億年ものその歴史の中で、たびかさなる災禍に寄り添うために育まれたものが祭祀王としての天皇であり、祭司王としての天皇なのでしょう。

我が国の結局のところ終局に据わっている厳しさは、この祀祭によってけじめがつけられている。そこに我が日本の美しさと悲しさ、儚さと厳しさがある、そのように私は思っています。
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