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一元流鍼灸術

一元流鍼灸術の解説◇東洋医学の蘊奥など◇HP:http://www.1gen.jp/


7月の勉強会、読み合わせは90頁~100頁第四章臓腑経絡の第
五節五行のすべてと第五章四診の第五節切診の二、までいきました。

臓腑経絡の各論を勉強会でやらない理由は、他で勉強できることだ
からです。たいへん重要なのですが、他の勉強会や学校でもこの
「分類」ということはしっかりやってくれていますので、この勉強
会ではやりません。

ただテキストに書かれている各論は、全体をつなげて考えることも
できるように配慮されており、他の教科書の類とは一線を画するも
のとなっています。


大切なことは気一元の身体を五つの角度から見ているという視点を
見失わないことです。このことを総説で「陰陽でもそうですが、分
けるということが大切なのではなく、それぞれの観点の間の淡い、
それぞれの関係性に注意を払いつづけるということが大切です。」
と述べられています。そしてこの淡いに関しては臓腑経絡の最後、
第十四節に相互関係として掲載してあります。

またテキストの100頁で相生相剋相侮相乗という観念論には触れな
いということを述べています。これが讖緯(しんい)学説(勉強会
で板書した文字は間違いでした)に基づくものであり、歴
史的には春秋の学から派生した占筮の類で後の道教の基となりさら
には運気論の基になっているといったことをお話ししました。これ
は雑論として廃すべきことです。しっかり捨てることができるよう
に歴史的な流れをつかんでおくことも必要かなと思い簡単に触れま
した。詳細を知りたい方は以下へどうぞ。。。

http://1gen.jp/1GEN/KOUROU/

五臓の相互関係については、臓腑経絡の有機的なつながりを考えて
いくことの方が臨床的にははるかに大切なことです。


実技は手足の経穴診を行いました。身体の位置をしっかり決めて力
が抜けるような状態で臍下丹田に意識を落として、診ていくという
ことが大切な基本であると話されました。

また、今回はかなりコマゴマと経穴について話しました。話しすぎ
たのではないかと反省しています。たいせつなことはテキストの21
0頁「自分には診ることができないなどといたずらに自信を矮小化
することなく、また逆にすべてが診えていると尊大に構えるのでも
なく、ただ謙虚に、研究し探究し続ける者として、古典を書き換え
るほどの志を持ちながら、体表観察に向かっていく」姿勢です。
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