生命の揺らぎを症状という
生命を調えるものを生理的な症状と呼び
生命を垂れ流すものを病理的な症状と呼び
正邪の闘争がある場合を生理的な病位と呼び
正邪の闘争がなくなってしまったものを病理的な病位と呼ぶ
生理的な病位は戦場であり
病理的な病位は死線である
外的刺激から発生した生命の揺らぎを外感と呼び
内的な衰えから発生した生命の揺らぎを内傷と呼ぶ
外感によって引き起こされた症状は多くの場合 生理的な症状であり
内傷によって引き起こされた症状は多くの場合 病理的な症状である
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ライフ・ステージ考
人が生まれてから死ぬまでの間にある、人生の結節点―イベントをライフステージと呼んでいます。恋愛や結婚や出産というイベントのほかに、事故・大病・肉親などの世話・世話からの解放・仕事関係の問題とその解決など、個人々々人それぞれのイベントが起こります。その起こっているイベントは外的には同じように見えても、その生命の器に従ってさまざまな影響をその個人に与えています。生命力を損傷して大病をもたらすような悪影響を与える場合もありますし、逆にイベントを乗り越えることによってさらに強靱な身心を獲得させる刺激となることもあります。
弁証論治を行う上で大切なことの中に、このライフ・ステージのとらえ方があります。イベントの前後で体調の変化があったのかなかったのか、あったとすればそれはいい変化となっているのか悪い変化となっているのか、というとらえ方です。
ライフステージにおいて目立たないけれども大きな問題を引き起こすものの中に風邪の内陥があります。ご本人としては風邪のような症状を記憶していない場合もありますので判然としない場合も多いものです。そのため、問診をしても明らかには出てきにくい問題となっています。風邪の内陥がどのように問診として出てくるかというと、ある時期から疲れやすくなったり、体温が低くなって寒がりになったように感じたり、背中が寒くなったり、風邪が治りにくく感じたり、風邪を引きやすくなったり、消化状態が悪くなったり、原因不明の痛みが出たりします。切診としては、風邪の内陥が浅い場合は風門肺兪の発汗や太淵列缺の発汗として表われています。また深い場合は、風門肺兪の削げ落ちとなって出ている場合があります。慢性化している場合には気虚を深めさせる原因となり、列缺の削げ落ちとして出ている場合もあります。風邪の内陥は「痺証」として症状が表面化する以前の身体の状態であると考えています。
マイナスのイベントが同時期に重なって起こることがあり、それが大病のきっかけとなります。一つのイベントであれば跳ね返してさらに強靱な自己の身心を獲得することができても、いくつも重なると乗り越えることができずに身心を本当の意味で損傷することとなるわけです。弁証論治を行う上ではこの見極めが非常に大切になります。
治療をしていく際には、現在の身心状況となってしまった段階からさかのぼってそのライフステージを調べ、問題が起こる以前の状態にまで身心を回復させるということが一つの目標となります。このことが、生命力が一段高い状態に回復すると表現していることの中身のうちのたいせつな一つとなります。
人が生まれてから死ぬまでの間にある、人生の結節点―イベントをライフステージと呼んでいます。恋愛や結婚や出産というイベントのほかに、事故・大病・肉親などの世話・世話からの解放・仕事関係の問題とその解決など、個人々々人それぞれのイベントが起こります。その起こっているイベントは外的には同じように見えても、その生命の器に従ってさまざまな影響をその個人に与えています。生命力を損傷して大病をもたらすような悪影響を与える場合もありますし、逆にイベントを乗り越えることによってさらに強靱な身心を獲得させる刺激となることもあります。
弁証論治を行う上で大切なことの中に、このライフ・ステージのとらえ方があります。イベントの前後で体調の変化があったのかなかったのか、あったとすればそれはいい変化となっているのか悪い変化となっているのか、というとらえ方です。
ライフステージにおいて目立たないけれども大きな問題を引き起こすものの中に風邪の内陥があります。ご本人としては風邪のような症状を記憶していない場合もありますので判然としない場合も多いものです。そのため、問診をしても明らかには出てきにくい問題となっています。風邪の内陥がどのように問診として出てくるかというと、ある時期から疲れやすくなったり、体温が低くなって寒がりになったように感じたり、背中が寒くなったり、風邪が治りにくく感じたり、風邪を引きやすくなったり、消化状態が悪くなったり、原因不明の痛みが出たりします。切診としては、風邪の内陥が浅い場合は風門肺兪の発汗や太淵列缺の発汗として表われています。また深い場合は、風門肺兪の削げ落ちとなって出ている場合があります。慢性化している場合には気虚を深めさせる原因となり、列缺の削げ落ちとして出ている場合もあります。風邪の内陥は「痺証」として症状が表面化する以前の身体の状態であると考えています。
マイナスのイベントが同時期に重なって起こることがあり、それが大病のきっかけとなります。一つのイベントであれば跳ね返してさらに強靱な自己の身心を獲得することができても、いくつも重なると乗り越えることができずに身心を本当の意味で損傷することとなるわけです。弁証論治を行う上ではこの見極めが非常に大切になります。
治療をしていく際には、現在の身心状況となってしまった段階からさかのぼってそのライフステージを調べ、問題が起こる以前の状態にまで身心を回復させるということが一つの目標となります。このことが、生命力が一段高い状態に回復すると表現していることの中身のうちのたいせつな一つとなります。