一として、場を定める。これは脉診する場を一として定めます。
この時に全体の脉状の感じをつかんでおきます。場の状
態の雰囲気を把握するわけです。個々の脉状はその中に出ています。
絶対的な形としての緊脉弦脉があるのではなく、その脉状の中でそ
れが存在しているということが大切なことです。
二として、その全体を把握するために陰陽の観点から診ていく。
陰陽のどのような物差しを当てているかと言うと、
昨日使ったのは◇緊張と弛緩◇数と遅◇大小◇浮沈◇促滞かな
もっとも異常と感じる部位の状態をこれで表現してみたわけです。
輪郭の明瞭と不明瞭というのは生命力の充実度と関連しています。
全体の浮位の状態のすっきり感を診て表現しているわけです。
多くの人が括りの弱い脉状をしていたので、緊張があっても明瞭に
現れにくかったですね。そのため、緊脉とか弦脉とか言われてもわ
かりにくかった。
三は、一般的には天人地の三才を意味しています。天と地とそこに
守られて存在しているアワイとしての人(動植物の総称)。老子の
世界ではこれをさらに全体の生命状況へと大きく広げて解釈してい
るわけです。冲気を大いなる和気として「大いなる和合こそが存在
なのだ」と述べているわけですが、これは脉診の中ではその全体観
の把握すなわち胃の気を診るということにあたります。
場を定めるということは、そこに気一元の生命すべての状況が存在
していると観るということです。この最初の一歩。「一」を理解す
ることは、始まりであり目標となります。
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