一元流鍼灸術

一元流鍼灸術の解説◇東洋医学の蘊奥など◇HP:http://www.1gen.jp/

肝鬱気逆の状態が起こると上焦に気滞が生じます。
これは肺が華蓋として蓋をしているためです。

華蓋は「蓋」ですけれども、呼吸する蓋です。開闔が素直に行われている状態、閉じたり開いたりということがスムーズに行われている状態が正常な状態です。

ということは、上焦に気滞が起こるといことはそもそも肺の機能に問題があるということを意味していることになります。スムーズに動くべき生命がスムーズに動かなくなっている、開闔不利が起こっているわけです。これが肺気不宣の正体です。

原因が肝気の上逆にある場合、肝気を引き下ろすことが根本的な治療になります。そして多くの場合これは補腎、根を付けることによって上逆している肝気が帰する場所を設けるということが治療の方針となります。ここには肺気は正常に機能しているけれども、上逆した肝気によって負荷がかかりすぎたため機能不全を起こしているという考え方が背景にあります。このため、上逆している肝気がなければ正常に機能していた肺の力だけでは、上焦の気滞を解消できなくなっているわけです。

つまり、より充実した肺気をもっている人であれば、肝気が多少上逆したとしても、肺本来の宣散粛降機能が働きますので、上逆した肝気を納めることができるわけです。

これを補完するものとして、呼吸法があり、また頭に血が上ったら手足を動かして運動させるという簡単な体操もあります。手足を動かすことによって気滞をとると同時に、呼吸を激しくさせて肺気を活性化させ、その宣散粛降作用を強めることによって、上焦の気滞を解消し、肝気の上逆を引き下ろそうとしているわけです。

補肺という言葉の本体はこういう肺の生理的な機能を補うということを意味しています。ですから、補肺はそのまま理気宣肺につながり、上焦の気滞を払うことにつながるわけです。補は瀉なり、という言葉の肺における生理がこれになります。
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