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一元流鍼灸術

一元流鍼灸術の解説◇東洋医学の蘊奥など◇HP:http://www.1gen.jp/

局所治療と全身の治療

勉強会で話題になったことに、局所治療と全身の治療をどのように考え
るのかということがありました。

一元流鍼灸術では、局所治療を否定しないと思うが、いかがか、といっ
た論が、経絡治療との関連で語られました。


経絡治療においては、本治法という枠組みで一つ完成された理論を構成
し、それにしたがって治療穴まで決定されます。つまり、気一元の身体
に対して、経絡治療は本治法と名づけたこの論理で対応できると主張し
ているわけです。

ところが不思議なことに、彼らは本治法で対応できないことを標治法と
称して局所治療を行っています。これは、身体を気一元のものとして考
えていないことの表明であって、本治法を行う身体と標治法を行う身体
とは別の身体であるかのような考え方が内包されているものです。

これは、彼らが称する本治法というものが、身体を的確に捉えていない
ことによっておこる混乱です。もし誠実に論理的に思考しようとするの
であれば、そのいわゆる本治法というものを、身体状況をより的確に表
現できるようなものへと進化させていかなければならなかったはずです。

ところが、経絡治療家はその数十年の歴史の中で、その変革を怠り、本
治法で治りきらない部分を標治法で取る、標治法を効かせるために本治
法を行うなどというごまかしを延々と続けてきたのでした。


これに対して一元流鍼灸術では、本治法以外の治法はないということを
宣言しております。局所の問題も気一元の身体を理解していく中で明確
に位置づけられ治療されていきます。一元流鍼灸術の本治法は、非常に
柔軟にできています。それは患者さんの身体をできるだけ正確に記述す
るということから発しています。


たとえば五十肩の場合はどうなるでしょうか。五十肩の場合、腎気の損
耗がその背景に存在するということはかなり有名なことです。これを経
絡治療では、腎虚あたりの本治法を施した後、理論とは関係なく肩を触っ
ていくことをします。

それに対して一元流鍼灸術では、局所と全体との関連を考えることをま
づ第一とします。つまり、腎気の虚損が五十肩を起こさしめた主たる要
因であると考える場合には、その腎虚によって、肩が温養されにくくなっ
ているために(五十肩の局所は非常に冷えていることが多いものです)
肩に機能的な損傷が起こっているのである、とそんな風に考えるわけで
す。肩に損傷が起こるということは、陽気の不足だけではなく、事務仕
事などで肩を使いすぎたり、運動不足などで肩の筋肉がやせている(気
血ともに虚している)といった状況がそこに同時に存在している可能性
が考えられます。

それらの可能性を整理して、より効果が上がりそうな方向から治療を組
み立てていくわけです。

より効果が上がりそうな方向とは、局所の問題と全身の問題がどの程度
関連しており、どちらにどの程度重心があるかということをよく考え、
現在の患者さんの状況にしたがって、治療順序を定めて治療していくと
いうことを意味しています。

私の場合は、経穴の反応の出方を診、なぜそのような経穴反応が出てい
るのかということを考えて、反応の出ている経穴の中から治療穴を選択
していきますけれども、それ以外の方法論もあるだろうなぁとも思いま
す。まぁ、このあたりは、人それぞれということになります。要は、そ
の身体の全貌をきちんと把握できているかどうかというところが一元流
鍼灸術ではもっとも問題とされるところであるわけです。

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