東洋医学は生きている人間をありのままに理解するための技術であると私は考えています。このことについて1989年に『臓腑経絡学ノート』の編集者序として以下のように私は書いています。
『医学は人間学である。人間をどう把えているかによって、その医学体系の現在のレベルがわかり未来への可能性が規定される。また、人間をどう把え人間とどうかかわっていけるかということで、治療家の資質が量られる。
東洋医学は人生をいかに生きるかという道を示すものである。天地の間に育まれてきた生物は、天地に逆らっては生きることができない。人間もまたその生長の過程において、天地自然とともに生きることしかできえない。ために、四季の移ろいに沿える身体となる必要がある。また、疾病そのものも成長の糧であり、生き方を反省するよい機会である。疾病を通じて、その生きる道を探るのである。』と。
この考え方は今に至るも変わらず私の臨床と古典研究とを支えています。
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