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一元流鍼灸術

一元流鍼灸術の解説◇東洋医学の蘊奥など◇HP:http://www.1gen.jp/

見えること判ることを積み重ねる


勉強会に参加していて、どーも何をやっているのかわからない。
他の人々は見えているらしいんだけれども、自分にはどうしてもよくわからない。わからないからますます熱心にそこに注目するんだけれどもやっぱりわからないという悪循環をおこしている人がいます。

これ、もったいないですね。

見えないこと判らないことは、積み重ねられません。修練を積んでいる人にできることが、初心者にすぐできるわけもなく、修練を積んでいる人に見えることが、初心者にすぐ見えるわけはないんですね。

また、その人の体質や人生経験によって見やすいこと見えにくいことがあったりもします。

ですから、判ることを確認していく、見えるものをどう解釈していくのか自分の頭で考えていく。そのように心を定めることが大切です。

そのようにすると、見える範囲が少しづつ増え、見え方が少しづつ深くなります。

「人間がそこに生きている」という基本的なことが見えない人はいません。その人間を少しだけ詳しく見ていく。腹があり背があり、生きてきた歴史がそこに刻まれている。そのあたりから少しづつより詳細に、「確実に」見える範囲だけを集めて、その人をより深く理解していくわけです。

そこに借り物ではない人間理解の端緒があります。確実なところを集めてそこから理解を深めていく。そこから借り物ではない臨床への道が開けていきます。

これがより誠実な治療家になっていくための、第一歩であり、いつでももっとも大切な基本的な歩み方となります。この誠実さを踏み外さないように、日々の臨床のルーティーンの中に埋没しないようにしましょう。
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