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一元流鍼灸術

一元流鍼灸術の解説◇東洋医学の蘊奥など◇HP:http://www.1gen.jp/

■ 人間の生老病死

人は生まれて(誕生)、子供時代をすごし(成長)、性的な充実を迎え、
大人となり(成熟)、老人となります。

この一生の変化を東洋医学ではどのように捉えているのでしょうか?

■ 器の概念 :問

さて、人の生老病死を東洋医学で考えるときに、器の概念を用いることがあります。
器の概念は、器の大きさ、密度、敏感さでみていきます。

たとえば、健康な大人は、大きな器で、濃い密度であり、外界に対して敏感に反応する力があるということです。

ところで、ここで『先生、質問があります』

陰陽五行で人を診ることと、器の概念で人をみること。
どうちがうのでしょうか?

ひとつ思うのは、陰陽五行で、人の一生をあらわそうとするとき。
たとえば、腎虚は老人という言い方があると思います。でも、子供でも腎気が不足
することはあります。腎虚の子供というと、おかしい(^^ゞでも現実に子供に
六味丸などという対応が古来よりあります。

器の概念は、このあたりを乗り越えるために提示された概念なのでしょうか。

■ 器の概念 :答

この器の概念の前提には、「一つの場」を設定して、それを陰陽というものさし五行というものさしで観るということがあります。「一つの場」を観ている、その観方が、単純な観方から詳細な観方へと、まるでピンボケのカメラのレンズの焦点を合わせるように、一という混沌から二へそして五へと詳細に繁雑になるにしたがって物事がより明確に整理されるようになっていくわけです。

ここから一歩引いたときに気がつくのは、場、そのものの状態が変化するということです。せっかく一つの場を定めて、それを陰陽と五行という観点から整理しようとしているのに、その「場」そのものが変化してしまうわけです。そこでその変化の方向を記述する言語が必要となります。それが、器の概念です。

器の概念そのものは Hさんが述べられているように三点〔注:器の大きさ(量)、密度(質)、敏感さ(速度)〕の観方です。これは、その場がどのように変化するのか、内外の状況によってどのように反応するのかという、「一つの場」の性質を記述するものです。三点全部が各々のレベルや強弱で組み合わされて、その場が構成されていると考えます。

一元流鍼灸術ではこれを使って、生老病死の基本的な場の状態を記載しています。この基本的な型を押さえた上で、個々の患者さんの病因病理を考えるようにしているわけです。

■ 変化し続ける今の生命状況を理解する

人間を診るということにおいては、その対象となる「一つの場」が変化する、生老病死することです。そしてこの生老病死という一定の法則の土台の上に、個人差が表現されています。このあたりのことを明確にするために器の概念が提示されています。

陰陽五行というのは与えられている「一つの場」をいわば内側―空間として把握するものさしです。これに対して、器の概念は、その一つの場の有様を変化という側面に焦点を当てて外側―時間軸で把握する概念です。これを相互に組み合わせて考察していくことによって、動きの中での今の生命状況を理解することができます。

ここが重要なところとなるわけです。
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