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一元流鍼灸術

一元流鍼灸術の解説◇東洋医学の蘊奥など◇HP:http://www.1gen.jp/

■ 症状を診るのか人間を診るのか

>そして、それは『目の前にいる人の症状をみる』ことになりがちであるけ
>れど、『東洋医学で人を診る』というときには、『症状』だけを診るので
>はなく、『症状を出しているその人を丸ごとありのままに診る』という
>ことでよろしいのでしょうか?。


この症状を診てそれに解決をつけるということと人間を診てそ
れに寄り添うようにするということには、とても大きな違いがあり
ます。

上で、「一つの括(くく)りをつけることなくして、陰陽も五行も成
立し得ません。」と述べていますが、症状というものは一つの括
りとはならないわけです。症状だけで生きている人をみたことは
ないでしょう! 症状というものは生命力の現われの一つなんで
す。

そのため、どのような症状を呈していたとしてもまず、生命基盤
全体を「一つの括り」として観察する方法が東洋医学では提示さ
れているわけです。それがその「一つの括り」を定めた上で、陰
陽という二つの側面から「一つの括り」を観る観方と、五行とい
う五つの側面から「一つの括り」を観る観方です。

これをまとめて陰陽五行と呼びます。言葉にすると硬い感じがし
ますけれども、実際にこれを使ってみると、非常に柔軟で使い
やすい知恵に満ちています。

生き続けている生命、動き続けている「それ」をそのまま把(と
ら)えるには、陰陽五行ぐらいでばくっと把えていくくらいがちょう
どよいわけです。

この陰陽五行を医学において適用する舞台は、人間の生命で
す。この生命をどのように把えるのか、ということにはまた、さま
ざまな発想があるところです。

一元流では、東洋医学の伝統に従い、人間を生老病死という側
面から把えます。そしてこれをすこし使いやすく一般化してテキ
ストでは提示しています。これがHさんが上で「人の一生を東洋
医学で考えていきたい」と述べられているものとなります。
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