『穴性学ハンドブック』という書物を作成したとき私は、繁雑となることを避けるために穴性についての常識的な部分を採用せず、主に弁証論治で使用することのできる経穴の特殊性の部分についてのみ採用しました。
先日ある勉強会で、「穴性は経脉理論とは異なる」と話し、それにもとづいて中医学を批判している人がおられました。けれどもそれは、繁雑となることを避けて経脉の疏通という経穴の大きな作用を省略したことによる発言であると思いますので、ここに反省を込めて穴性について再度述べてさせていただきます。
そもそも穴性は基本的には臓腑経絡学に本づくものです。ですから当然経脉学説を基本としていて、疏通経絡とか温通経絡とか通経活絡という方法によってその経脉上の虚実を整え病証を取り去るという作用が中心となります。穴性を考える場合の大きな基本が、ここにあるわけです。
そしてさらに経穴独特の使用法によって特殊な効果を得られた治験が記録されているものが、弁証穴性として記載されることとなりました。これはいわゆる特効穴治療の抽象概念とでも呼ぶべきものです。『穴性学ハンドブック』では、この部分を中心に採録してあります。
どうしてかというと、循経取穴による経穴の作用というものは、鍼灸の免許を持っている人であれば誰でも最初に当たり前に思いつくことなので省略したのです。鍼灸師は学校で経絡の循行を叩き込まれますものね。そのことを今更書籍で触れる意味はありませんし、ハンドブックですから、この部分を簡便にしたわけです。
ところがそのせいで、穴性学には経脉理論というものがないらしい、などという俗説が広まったのであれば大変申し訳ないことであると思います。
ただ、経穴に触れもせずに穴性概念だけで何事かを語ろうとする中医学には辟易としていることも併せて述べさせていただきます。穴の状態を理解できずに穴性を語り処置を施すということは、傲岸不遜であり、人間存在に対する無知のなせる技であると言わなければなりません。
先日ある勉強会で、「穴性は経脉理論とは異なる」と話し、それにもとづいて中医学を批判している人がおられました。けれどもそれは、繁雑となることを避けて経脉の疏通という経穴の大きな作用を省略したことによる発言であると思いますので、ここに反省を込めて穴性について再度述べてさせていただきます。
そもそも穴性は基本的には臓腑経絡学に本づくものです。ですから当然経脉学説を基本としていて、疏通経絡とか温通経絡とか通経活絡という方法によってその経脉上の虚実を整え病証を取り去るという作用が中心となります。穴性を考える場合の大きな基本が、ここにあるわけです。
そしてさらに経穴独特の使用法によって特殊な効果を得られた治験が記録されているものが、弁証穴性として記載されることとなりました。これはいわゆる特効穴治療の抽象概念とでも呼ぶべきものです。『穴性学ハンドブック』では、この部分を中心に採録してあります。
どうしてかというと、循経取穴による経穴の作用というものは、鍼灸の免許を持っている人であれば誰でも最初に当たり前に思いつくことなので省略したのです。鍼灸師は学校で経絡の循行を叩き込まれますものね。そのことを今更書籍で触れる意味はありませんし、ハンドブックですから、この部分を簡便にしたわけです。
ところがそのせいで、穴性学には経脉理論というものがないらしい、などという俗説が広まったのであれば大変申し訳ないことであると思います。
ただ、経穴に触れもせずに穴性概念だけで何事かを語ろうとする中医学には辟易としていることも併せて述べさせていただきます。穴の状態を理解できずに穴性を語り処置を施すということは、傲岸不遜であり、人間存在に対する無知のなせる技であると言わなければなりません。
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