fc2ブログ

一元流鍼灸術

一元流鍼灸術の解説◇東洋医学の蘊奥など◇HP:http://www.1gen.jp/

■気一元の観点から観る ―胃の気を眺める脉診術

書物を読んで勉強していると生命力が「ある位置」で固まっているような感じが
します。そのため、ある脉状を掴まえてその名前を決めそれに関連する症状と治
し方を決めていこうとしたりするわけです。これはまるで、滔々と流れる川の流
れの中の小さな渦に名前をつけて、その渦の位置と深さと強さとによって川の流
れを調整する鍼の立て方を決めようとしているようなものです。よく考えてみて
ください。これはあまりにも現実離れしているとは思いませんか?

生きて動いている生命を眺めるということすなわち胃の気を眺めるということ
は、カテゴリー分けするための道具の位置にすぎなかった陰陽五行論の使い方を
一段高い位置に脱して、生命の動きを見るための道具へと深化させていくための
キーとなる概念です。

そのためこれを気一元の観点から観ると表現して、一元流鍼灸術では大切にして
いるわけです。

〔伴注:胃の気の脉診という言葉は同じなのですが、その内容は北辰会で語られ
ているものとはまったく異なりますので注意してください。言葉以前のもの―生
命そのものを意識してとらえること。これを胃の気の脉診と呼んでいます。〕

             伴 尚志
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://1gen.blog101.fc2.com/tb.php/451-c58667d0

この人とブロともになる